新卒就活において、資格取得は必要なのでしょうか?
この問いに対して、一概に「必要」とは言い切れません。しかし、近年の就職市場では、資格を持っていることで就職先の選択肢が広がることがあります。
そこで、本記事では、資格の取得について、就活におけるメリット・デメリット、そして内定獲得に近道となる資格について解説します。資格の有無で悩んでいる新卒就活生の方は、ぜひ参考にしてください。

1. 資格とは何か?
「資格」とは、公的な試験などを受験し、合格することで取得できる、一定の知識や技能を有することを証明する資格証明書のことです。多くの資格は、業界や職種における専門的な知識や技術を身につけ、それを証明することで認知されます。
また、資格は国家資格と民間資格に分けられます。国家資格は、国が認定する資格であり、民間資格は、業界団体や民間団体が認定する資格です。
2. 新卒就活における資格のメリットとデメリット
新卒就活において、資格を持っていることがメリットになることもありますが、必ずしもそうとは限りません。ここから、資格取得のメリットとデメリットを挙げていきます。
2.1 新卒就活における資格のメリット
- 資格を持っていることが就職活動のアピールポイントになる
- 資格を持っていることで、それに関する知識や技術があることをアピールできる
- 資格を持っていることで、企業からの信頼度が高くなる
- 資格を持っていることで、就職後に役立つスキルや知識を習得できる
2.2 新卒就活における資格のデメリット
- 資格取得にかかる費用や時間がかかる
- 資格取得に向けた勉強に時間を割かなければならないため、就活活動や学業に支障が出る可能性がある
- ある程度の実務経験がないと資格取得自体が難しい場合がある
- 資格取得だけに注力することで、その他のスキルや経験を疎かにしてしまう可能性がある
以上が、新卒就活における資格のメリットとデメリットです。資格取得にはメリットもある一方、それに対する費用や時間などのデメリットもあるため、自身の就職活動にあわせて資格取得を検討する必要があります。
3. 内定獲得に近道となる資格とは?
内定獲得につながる資格としては、その業界で有名な資格があります。以下では、一般的なものから専門的なものまでをまとめてみました。
3.1 TOEIC・TOEFL
英語力はビジネスパーソンにとって必須スキルの1つです。TOEICやTOEFLの資格を取得することで、自分自身の英語力を証明することができます。また、英語力をアピールすることで、海外展開に積極的な企業などからの内定を得やすくなります。
https://www.iibc-global.org/toeic.html
https://www.jp.ets.org/toefl.html
3.2 簿記・税理士
簿記や税理士の資格は、経理や財務部門で活躍する人材に求められる資格です。これらの資格を取得することで、自分自身の経理・財務スキルを証明できます。また、会計事務所や金融機関など、関連する企業からの内定を得やすくなります。
3.4 IT系の資格
IT業界は今後ますます成長が期待されています。そのため、IT系の資格を取得することで、自分自身のITスキルを証明できます。また、ソフトウェア開発会社やコンサルティング会社など、関連する企業からの内定を得やすくなります。
具体的なIT系の資格は以下のようなものです。
・ITパスポート
情報処理技術者試験の中でもさらに初級に位置する資格で、情報技術の基礎的な知識が問われます。情報処理に必要な用語や技術に関する基礎的な知識、情報システムの運用や管理に関する基本的な理解力を問われます。IT業界に興味がある方や、情報処理の基礎的な知識を身につけたい方に向けられた資格です。
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/
・基本情報技術者
情報処理技術者試験の中でも比較的初級の資格です。コンピュータの基礎的な知識や情報システムの基本的な仕組み、プログラミング言語やアルゴリズムなどについての知識が問われます。これらの知識を身につけることで、コンピュータや情報システムに関する基本的な問題に対応できるようになります。
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html
・AWS認定ソリューションアーキテクト
Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービスです。AWS認定ソリューションアーキテクト資格は、AWSの様々なサービスを用いたシステムの設計・運用・監視などに関する知識が求められる資格で、クラウドエンジニアとしてのスキルアップに役立ちます。
https://aws.amazon.com/jp/certification/
3.5 宅地建物取引士
宅地建物取引士の資格は、不動産業界で活躍するために必要な資格です。取得することで、自分自身の不動産業界における知識やスキルを証明できます。また、不動産会社からの内定を得やすくなります。
https://www.retio.or.jp/exam/takken_shiken.html
4. 私の就活における体験談
ここまで資格のことを具体的にお伝えしてきましたので、次は実際の私の体験談をお伝えしようと思います。
私が新卒就活をやっていたときに3つの資格を持っていました。
一つ目は、TOEICのスコアです。これは資格というより英語力の目安程度にはなりますが、大学生なら大体受けさせられるので持っていることでしょう。具体的なスコアは合計720点で、これに対する評価は企業によってまちまちでした。
日系の企業であれば高いと言われたり、外資系の企業だと入社までに730点以上という課題があたえられたり、といった感じでした。
二つ目は基本情報技術者です。これは単純に勉強のつもりで取りました。私は学部4年の頃、就活はしていませんでしたがなんとなくIT企業ないしIT関連の職種に就くことだろうと予測していたので、早いうちに勉強しておこうという気持ちでした。
三つめはJDLA G検定というAI関連の資格を取っていました。これは学部2年生の頃、漠然とAIの勉強がしたいと考えたため、取ったものでした。
以上三つの資格を持っていましたが、重要なのは役に立ったのか、ということです。
私の所感ですが、採用に直接は影響していないと感じています。
つまり、「基本情報技術者持っているんだ、採用!!」にはならなかったということです。これは後々記事にしますが、就職活動の本質を考えれば当然のことではあります。
ただし、話しの引き出しには使えると考えています。例えば、アピールポイントとして、「自ら目標を立てて、やり切るチカラがあります」というようなことを話す際の具体例になったりします。
よって、私の意見としては「資格は取らないよりは取った方が良い程度であり、さほど重要ではない」と結論づけます。
5. まとめ
新卒就活で資格が必要かどうかについて解説してきましたが、一概に「必要」とすることはできません。それぞれの業界や職種によって、求められるスキルや資格が異なるためです。
しかし、資格取得は自己投資として大きなメリットを生み出すことができます。資格があれば、自己PRの材料にもなりますし、業界での評価も高まる可能性があります。ただし、資格取得には一定の費用や時間が必要であることを忘れずに、自分自身の将来を考えて判断してみてください。