線形代数と微積分の基礎
線形代数の基礎
機械学習では、多くの場合、線形代数が使用されます。線形代数は、数学の一分野で、ベクトル空間や行列の理論などが含まれます。機械学習においても、行列を用いて多次元のデータを扱ったり、ベクトル空間を用いてデータを表現したりすることがあります。そのため、機械学習を学ぶ前には、線形代数の基礎を学ぶ必要があります。
具体的には、以下のような内容が線形代数の基礎として必要となります。
・ベクトルや行列の定義と演算
・行列式、逆行列の計算方法
・固有値・固有ベクトルの概念
これらの基礎知識を身につけることで、機械学習において行列演算やデータの次元数を扱うことができます。
線形代数の基礎を学ぶことができる本としては次のような本があります。
- 『線形代数入門』(著者:川久保勝夫)
川久保勝夫先生は、京都大学名誉教授で、線形代数の分野において数多くの著作があります。本書は、線形代数の入門書として定評があり、分かりやすい解説が特徴です。また、本書は問題集も充実しており、理論と実践を両方学ぶことができます。
2. 明解演習 線形代数 (明解演習シリーズ)
線形代数に関する基本的な概念から、行列の計算、線形方程式、固有値・固有ベクトルなどの応用的な内容まで、豊富な演習問題を交えて説明されています。また、本書は解答も掲載されており、自己学習に最適な構成となっています。初学者だけでなく、線形代数をもう一度復習したい人にもおすすめです。
3. 長岡亮介 線型代数入門講義―現代数学の《技法》と《心》
線形代数の基礎的な理論を分かりやすく解説した入門書です。本書では、数学的な証明にとどまらず、線形代数の理論が実際にどのように応用されるかを具体的な例を交えて紹介しています。また、本書では多くの問題が掲載されており、線形代数の理解度を確認することができます。初学者にもわかりやすく、実践的な線形代数の入門書としておすすめです。
微積分の基礎
微積分は、数学の分野の一つで、変化の概念を扱います。機械学習においては、最適化や誤差関数の計算などで微積分が使用されます。そのため、機械学習を学ぶ前には、微積分の基礎を身につけることが重要です。
具体的には、以下のような内容が微積分の基礎として必要となります。
・微分の定義と公式
・積分の定義と公式
・微積分の応用例(最適化、曲線の長さなど)
これらの基礎知識を身につけることで、機械学習において微分や積分を用いた最適化問題の解法などを理解することができます。
微積分の基礎を身に付けることのできる入門書には、以下のようなものがあります。
- 新版 演習微分積分
初めて微積分を学ぶ学生にとって理解しやすく、そして幅広い知識を得ることができる入門書です。本書は、様々な例題を用いて微積分の基礎から応用までを解説しています。また、問題集には章末問題に加えて、総合問題があり、自己評価や理解度の確認にも役立ちます。解答集も付いているため、初めての微積分学習者にとってはとても安心感があります。『新版 演習微分積分』は、数学が苦手な人でも、基礎から順番に学ぶことで、理解が深まり、自信を持って応用問題に取り組むことができるようになることでしょう。
2. 解析入門 Ⅰ(東京大学出版会)
「解析入門Ⅰ」は、東京大学の数学科目「解析学」の入門書です。初学者でもわかりやすく、厳密かつ体系的な内容が特徴です。微積分学の基礎から始まり、関数の連続性、微分可能性、積分学、初等的な微分方程式までをカバーしています。豊富な例題と問題集によって、理論を実践的に学ぶことができます。また、厳密さと親しみやすさを兼ね備えた筆者の文章によって、初学者にとっても読みやすい教科書となっています。解析学を学ぶ上で欠かせない基礎知識を身につけるために、おすすめの一冊です。
「機械学習初心者必見!事前に知っておきたい基礎知識とは?」への1件の返信
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